新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

大連立がなぜ必要か。

 今日も朝は雨で午後から晴れました。このところこんな天気が中国のおじさんの街では続いています。今日は午前中授業で、午後から期末試験の準備、それに買い物に行きました。ツマクマが残しておいた野菜がとうとう底をついたのです。お肉はもう少しありますが、やはり野菜を食べないと栄養が偏るので、買いに行きました。むやみに買えないので、メニューをイメージして買いました。
 
 金曜日は寄鍋もどきを作るので、生シイタケやえのき、ハクサイなどを買いました。後はトマトと卵の炒め物のためのトマトと先日炒めておいしかったオランダ豆も買いました。またカレーを作るのでジャガイモと人参です。これだけ買って何と28元(330円くらいです。)中国では食品が値上がりしていますが、本当に安いです。
 
 これで1週間以上野菜は買わなくていいです。後は葉物(春菊とかホウレンソウなど)を金曜日に買う予定です。肉もそろそろ底をつくので、これは離れた繁華街のデパートで土曜日に買いに行きます。
 
 さて政界は相変わらずどうでもよいことで揉めています。問責決議を連発して、何とか与党を困らせようとしていますが、世界の大きな変化の流れの中で本当につまらないことだと思います。そこで今日は大連立について書きます。今の行き詰った政治を変革するにはこれしかないと思います。
 
 今日本の政治が行き詰っているのは、職業としての政治となっているからです。つまり選挙で勝つことだけが政治家にとって全てになっているのです。自分ではこちらが日本の将来のためになると思っても、選挙民が反対し、選挙で落選するとなったら、選挙民の望む方向しか進めないのです。(落選すれば、単なる失業者になります。全ての経済的利益や議員特権を失うのです。)
 
 選挙民が全員冷静かつ客観的な判断を下せるなら問題ないのですが、自らの利益だけを考えて判断することの方が多いでしょう。そもそも選挙民が自らの利益のために投票する、それが民主主義なのですから。しかし、現在のような変化が求められる時代に、自ら不利益な選択を選挙民に選ばせるのは無理です。つまり選挙に反映しない形で変革を行わなければならないのです。
 
 大連立はその点とても利点があります。なぜなら、与党だけで改革をしようとすれば、当然野党は反対するでしょう。たとえそれがより良い道だとしても、与党に賛成すれば野党自らが選挙に勝つ見込みがなくなるからです。もし大連立なら与党も野党もないのですから、選挙で責任を追及されることもありません。
 
 今政治的課題のほとんどは答えが分かっているものばかりです。しかし、それを実行すると言いだせば選挙で落選するのは目に見えています。まず、若者の負担を減らし、仕事を分かち合うためには、中高年の正社員の給与を減らし、若者に仕事の機会を与えて生活を安定させることです。(終身雇用制度の見直し)また高齢者の年金を一定額減額して、若者の年金負担を軽くすることです。(社会保障費の削減)
 
 また、赤字財政をカバーするためには消費税を上げなければなりません。(消費税の導入)さらに日本の貿易を盛んにするためには、農業の関税自由化を進め農業への参入の壁を取り払わなければなりません。(農業の自由化)また公務員給与を下げるためには、公務員にスト権を与える代わりに人事院勧告を廃止しなければなりません。さらに中央官庁の出先機関の削減、地方公務員への移管などがあります。(公務員定数及び給与の削減)さらに外交問題では、沖縄の基地問題の解決があります。(米軍基地の県内移転)
 
 いずれも選挙民の大反対を受けるものばかりです。しかし、大連立なら、選挙になっても選挙民は与野党ともに賛成しているので、選挙民は選挙で意志を示すことができません。もし、与野党から大連立に反対して離党する人がでて、別の政党を作るならそれもよいと思います。大連立に反対の選挙民はそちらに投票することになります。
 
 今は、与野党は全く敵対関係ですが、かって薩摩と長州は戦争までしながら同一の目標のために手を組みました。当時の優れた指導者と比べて今の政治家の方は及びもつきませんが、思い切って大連立をして大改革をしてもらいたいものです。そうでなければ間違いなく日本は衰退の道をたどるでしょう。ちなみにその時のスローガンの「尊王攘夷」は政権をとると「開国」へ政策を大転換しました。まさに大いなる政策のブレです。ブレない政治どころか、大変なブレです。それに失望した人も多くいたと思います。(当時世論調査をしたら、圧倒的に攘夷賛成となるでしょう。)
 
 大連立は選挙民の政策を選ぶ権利を奪う、一種の合法的クーデターであることは忘れてはならないと思います。しかし、坂本竜馬のような人もいませんし、西郷隆盛木戸孝允もいない中で大連立を組んでも、政策の実行は難しいし、そもそも大連立を組む勇気があるかも疑問でしょう。
 
 明日は地獄の木曜日です。