新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国雑感

 今日まで休業日です。今日も朝から忙しかったです。とりあえず朝は朝食、洗濯に掃除と続きました。(この頃は天気が悪く乾きも悪いので毎日少しずつします。)夜が明けるのが朝7時半近くなので起きるのも8時くらいになります。朝食はいつもパンとコーヒ(最近は沸かしたコーヒーです。以前はインスタント)とバナナを中心に今は梨かリンゴを入れたフルーツヨーグルトにしています。
 
 パンは先日行ったデパートの近くの店で初めて買いましたが、結構いけます。おじさんはフランスパンが大好きです。これをトーストにしてバターをつけて食べます。ところが中国ではおいしいフランスパンがほとんどありません。新しい店でいつも購入するのですが期待はずれです。今回の店のフランスパンはまずまずと言ったところです。値段も6元(75円位)でリーズナブルです。
 
 その後また期末試験問題作りをして、11時くらいから電話代の支払い、散髪、買い物と外出しました。電話代とは、部屋に固定電話があって、それの代金です。以前は給与から引き落としだったのですが、今は自分で払いに行きます。それとインターネットの使用料です。何と大学構内に電話局の支所があるのです。ちなみに郵便局の出張所もあります。電話代は1月25元(300円)インターネット使用料は80元(960円)です。
 
 買い物は近くのスーパーです。常食のバナナを中心にオレンジとリンゴ、それにクルミも買いました。クルミはさすがに高くてちょっとした袋に入って25元(300円)です。いつも書くようにラーメン1杯7元(95円くらい)ですから、ラーメンの3倍以上です。中国では日本と物の値段が違うのです。生活に直結したものは安く、贅沢品は高いです。その差が大きいです。政府が生活必需品(米・野菜・肉)に補助金を出しているからだと思います。
 
 大学構内を歩いていると、尋ね人や尋ね犬の張り紙があります。中国では至る所に張り紙があります。一番多いのは住宅貸しますの張り紙です。不動産屋さんはありますが、こちらは中古マンション販売が中心です。マンション価格の何パーセントかが手数料になるのでしょうから、賃貸借の手数料よりはるかに率がいいからです。
 
 日本と違って、土地取引や住宅の売買はありません。中国の不動産はマンションさらに言えばマンションの所有権だけです。何と言っても土地は全て国有なので、建物の使用権や建物の所有権が認められているだけです。ちなみに、今日の海外ニュースで農民戸籍から都市戸籍へ移動できるようにしましたが、農民の間で都市戸籍へ移動する人が少ないとありました。
 
 これは以前学生さんからも聞いたことがあります。日本だと都市戸籍をもらって、都市で暮らしたらよいのにと思うでしょうが、ここで日本と最も違う点があるのです。日本では戸籍を移動しても、土地の権利はなくなりません。土地は個人の所有だからです。ところが中国では農村の土地は、農村戸籍を持っている農民に政府から貸し与えられているものなのです。
 
 つまり、都市戸籍になると、もう農村の土地はないのです。つまり、都市がいやになったから農村に帰ろうとしてもできません。日本でも兼業農家専業農家に土地を売らないのは、農民はやはり土地を手放すことに抵抗を感じているからです。また農村は日本でもそうですが、各種の補助金があります。それも失うのです。
 
 これはちょっと農民には負担が大きすぎるのです。ですから出稼ぎの形で農村の土地は確保し、現金収入だけ得るのが一番都合がよいのです。これなら、何かあってもすぐ農村に帰れるからです。ただ土地の権利を残したままで都市戸籍が手に入るなら、村に残った人(農村戸籍の人)は不満に思うし、都市戸籍の人もそれはおかしい、都市での恩典と農村での土地の権利と両方手に入れるのは不公平だと言われます。
 
 ことほど左様に何をしても難しい問題があるのです。日本だけでなくどこの国でも都市と地方の問題は難しいと思いました。今日は午後も仕事をします。