新おじさん教師のひとりごと

長年高校教師をした後、中国の大学で日本語を教え、3年間過ごして帰国しました。今は引退して年金生活です。個人的な意見を書いています。

中国大学報告ー大学院進学について

 今日も朝雨でしたが、午後からあがりました。今日はこのブログを書いてから買い物に行くつもりです。(おいしいフランスパンの買い出し)今日も朝から仕事です。まず大学院生の古典文学期末試験の採点です。さすが大学院生だけあって、平均点は87点ありました。まずこれで一つ仕事が終わりです。
 
 次に今度京都大学の法学部の研究生を希望している学生さんの推薦書作りです。と言ってもおじさんが作るのではなく、おじさんに代わって当該の学生さんが作った推薦書を手直しするのです。最近おじさんの学部でも就職難で大学院へ進学する学生さんが増えました。それに最近の特徴として、日本語学部なのに、日本語教育や日本文学(日本文化も含む)の勉強ではなく、経済学(経営学も含む)や法律学の勉強のために、日本や中国の大学院へ進学する学生さんが増えています。
 
 今年担当している4年生の学生さんでも3人くらいからそんな話を聞きました。このクラスは在籍23人です。それなのに、日本の大学院の研究生を目指す学生さんが4人もいます。うち二人は日本文学で残りの二人は経済学部の経営学専攻と法学部の労働法専攻です。一人の学生さんは東北大学の経済学部の大学院研究生に決まったそうです。
 
 もう一人の学生さんも大学の先生とコンタクトをとって、書類をそろえているところです。さらに別の学生さんは、マルクス主義研究をやるために、大学院へ進学するそうです。将来はマルクス主義を教える大学の教師になるのだそうです。中国では今でもマルクス主義研究が盛んです。それに関する学生の研究会もあります。大学ではマルクス主義は全学生の必修科目です。(専門必修以外では、体育とか英語が必修のようです。もちろん軍事訓練や軍事理論もです。)逆説的ですが、今マルクス主義は人気がないので、専攻する学生さんも少ないと思います。ところが必修科目なので一定の数の教師は毎年必要です。ライバルが少ないので案外就職しやすいかもしれません。
 
 このような選択が可能なのは中国の独特な第二専攻のためです。他の学部でもあるかどうか分かりませんが、日本語学部の学生さんの中には、日本語専門科目の他に経済学の科目や法律学の科目を専攻している学生さんも多いです。これは就職の際にも役にたつと思います。
 
 ただし、第二専攻を持つと、科目数も多いし何と卒業論文も日本語学部の卒業論文と別に書かなければなりません。おじさんも最初知った時はびっくりしました。今の3年生の人にも日本の経済学部の大学院への進学を希望している人がいます。一人はすでに北海道大学に決めているそうです。
 
 その学生さんは、日本語の経営学入門の本を読んでいました。外国語学院の資料室に経済学入門という本があったので、貸してあげると、何と1日で本1冊をコピーしていました。その本は日本で買っても3000円近くするし、まして送料など入れると4000円近くなります。コピーだと500円くらいで済むのだそうです。
 
 今日は仕事も終わりました。今から買い物です。明日からいよいよ最終回に入ります。木曜日に日本概況が終わり、金曜日に中級作文が終わります。総合日本語だけは、来週の水曜日まであります。